食育・ハンズオンのプロ「サカモトキッチンスタジオ」がお答えします!

台所育児

包丁は何歳から使えますか?子ども用の包丁の選び方

子どもが興味を持った時が始め時。子供の好奇心を応援してみよう。

2歳を過ぎたあたりから、子どもは色々なことに興味を持ち始めます。
お母さん、お父さんが毎日料理をする姿を見て、「やりたい!」と言い始めるのもこの頃。

せっかく興味を持ったのだからやらせてあげたいけれど、

  • 何歳から包丁を持たせてもいいの?
  • 大人の包丁を使わせてもいいの?
  • 子ども用の包丁を準備した方がいいの?
  • 切れない包丁から始めるべき?

などなど疑問は尽きませんよね。
食育・ハンズオンのプロ「サカモトキッチンスタジオ 主宰 坂本 佳奈さん」にアドバイスを頂きました。

子どもが興味を持った時が始め時!
子どもの好奇心を自主性を尊重しながら、ぜひ親子で挑戦してみましょう。

Q.包丁は何歳から使える?

A.1歳でも小学生でも。興味を持ったら始め時です。

包丁を使う際、大人の指導は必要ですが、子どもは大人の想像以上に色々なことができるもの。

ケガをするかもしれない包丁を使わせてあげることで、「自分でできた!」という達成感を経験でき、ひいては自己肯定感を高めることができます。

逆に、大人が無理強いしては逆効果です。無理強いしてしまうと、最悪料理嫌いになってしまう場合もあります。
あくまで子どもの自主性を尊重しましょう。

いきなり包丁を使わせるのは不安…という方は、包丁を使わないお手伝いから始めてみましょう。
▼包丁を使わなくてもできるお手伝いを紹介しています。

Q.子ども用の包丁を買う必要がありますか?

A.はい、子どもが使いやすいように設計された専用のものをおすすめします。

大人用のペティナイフではなく、子供に合ったサイズのものを選びましょう

刃渡りの目安は、こぶし2つ分

子供にとって扱いやすいサイズの包丁であることがとても大切です。

普段大人が使う大きな包丁では、大きすぎて扱いづらくなってしまいます。
購入の際、包丁の刃の長さが、子どもの握りこぶし2つ分位を目安にしましょう。

また刃渡りが短い大人用のペティナイフなど、刃の高さがないものは避けた方がよいでしょう。

刃の高さのない包丁で食材を切ると、刃が食材で隠れてしまいます。
刃の高さのある包丁であれば、食材を切った時も常に包丁が目視できるので安全に使うことができます。

特に「猫の手(包丁を持っていない方の手)」で食材を固定しているときに、
切った食材からちゃんと包丁が見えていることで、手を切ってしまうのを防いでくれます。

Q.ケガが怖いので、子どもには切れない包丁がいいのでは?

A.未発達な子どもだからこそ、よく切れる包丁をおすすめします。

切れ味のいい包丁なら、滑りやすい鶏肉も切れる

子ども用包丁で一番こだわりたいのは包丁の切れ味です。

「切れる包丁は危ないんじゃないか?」と思われがちですが、
切れない包丁の場合、子どもが無理に切ろうとしてかえって危険な場合があります。

切れない包丁を使うと余計な力が加わってしまい、思わぬ大怪我につながることもあります。

子ども用包丁の一番のポイントは切れ味。しっかり切れる包丁を選びましょう

きちんと切れる包丁であれば、道具のサポートがあるので子どもの弱い力でもしっかりと食材を切ることができます。

万が一、手を切ってしまったとしても余計な力が入っていないので、大怪我にはならない場合が多いです。

子どもが最初に触れるものは、ぜひ「本物」を

子供には使っている包丁の良し悪しを判断できません。
本当は「切れない包丁を使っているから、うまく食材をカットできない」のに、
「上手に切れないのは自分ができないからだ」と感じていまいます。

これではせっかくやる気を出して料理に挑戦したのに、「できた!」という達成感を得るチャンスを逃してしまいます。

子どもに渡す最初の包丁はしっかりと切れる包丁を渡してほしいと思います。
子供にとって一番最初に触れるものがそのものの基準になります。
一番最初に切れない包丁を渡してしまうと、切れない包丁が基準となってしまいます。

切れない包丁を使っていた子どものエピソード

以前に教室に通っていたお子様で、普段から料理のお手伝いをすると言っていた子がいました。

しかし教室で包丁を渡したところ、いきなり刃先を触ろうとしました。
普段は切れない包丁を使っていたのでしょう。

また切れない包丁を使っている子は、切るときの動作がぎこちない場合が散見されます。

いつかは誰もが切れる包丁を使うときがきます。
であるならば、初めから切れる包丁を渡して正しい使い方や危険性をちゃんと理解させた方が、混乱なく包丁を使えるようになるでしょう。

よく切れる包丁を使うことは、子供の成長にプラスが沢山

切れる包丁を扱うことは、「ちゃんと教わったことを守り、危ないものを扱えた」というポジティブな感情を子どもに与えます。

もちろん包丁を使う前に、大人が正しい扱い方を教えなくては怪我をしてしまいます。
でも必要以上に危険を避けてしまうことは、子どもの体験を奪ってしまいます。

多くの子どもたちは、初めて包丁を使う前に、包丁でやってはいけないことや安全な使い方を説明すれば、いじらしいほど真面目にしたがってくれます。

Q.子ども用の包丁でおすすめはありますか?

A.成長途中の子どもをサポートしてくれる包丁がおすすめ

切れ味のいい包丁なら、安心して使わせられる

成長途中の子どもの手首はまだ未完成です。
大人のように手首のスナップを使って包丁で食材を切ることができません。

子どもの場合、食材の真上から包丁をまっすぐ下ろして切ったり、押し切りする場合が多くなります。
特に硬いニンジンなどの食材を切るときは、片方の手で刃の背中を押しながら切ります。

洋包丁のように刃先が上にカーブしている包丁の場合、最後まで食材に刃が当たらず切り残してしまう場合があります。
何度切ろうとしてみても、ちっとも切り分けることができません。

まな板にあたる部分が多い、直線刃のものがおすすめ。

大人のように包丁の刃の形を想像し、刃先をしっかり当てるよう手首を操作することは、子どもには難しかったりします。

包丁の刃の形のせいで「切れない、できない」という感情を不必要に抱かせることになります。ですから、子供の切り方の特徴に合わせた包丁の形状であることが大切だと思います。

実践編。子どもに包丁を使わせてみよう

一見すると危ない包丁を使うことで、子どもの自己肯定感を高めることができるなら挑戦してみたいですよね。

でも、具体的にはどうやって教えたらいいの?次の特集では、子どもが包丁を使うときの大人の教え方を紹介しています。ぜひご覧ください!

▼具体的に包丁の使い方を教える方法を紹介しています


食育・ハンズオンのプロ「サカモトキッチンスタジオ」

https://skskobe.com/

1993年にオープンし、料理研究家の坂本廣子が提唱した体験型の子ども料理教室「キッズ・キッチン」を開講。
食べることはただ命の維持という役割だけでなく、心と体を育てる文化であり、幼児期から高齢期まで人生の四季を豊かに支える食文化を大切に伝えている。

創立者である坂本廣子さんは、サンクラフトの台所育児を監修。30年以上、食育実践のためのツールとして愛され続けている。

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